早く知りたかった!ホテル、簡易宿泊所など宿泊施設の企画・設計時によくある5つの失敗

ホテル、簡易宿泊所など宿泊施設が完成して「よし、これから運営委託会社を探そう!」という順番は正直おすすめできません。なぜかと言うと、運営視点で見たときに”残念な設計”になることが多いからです。

せっかくお金をかけて開業する宿泊施設。スタート段階からうまく成功させたいですよね。本記事ではそのような事態に陥らないような内容になっています。

  1. 市場を考慮しない企画
  2. 使いにくい設計
  3. 夢見がちな収支計画
  4. 無駄な設備投資
  5. 出口戦略のない施設

という順番で書きました。

 “残念な企画・設計”になってしまう要因

そもそも、なぜ “残念な企画・設計”になってしまうのでしょうか?

要因は様々ですが各業者の経験が浅いことが大きな要因かと考えられます。

不動産会社であれば「なぜこのエリアに、この規模の宿泊施設を勧めたの?」となり

設計会社であれば「え、なんでここに間仕切りつけちゃったの?というか風呂でかくない?」となったり・・・。

民間規模の宿泊施設に関してはどこの業者もノウハウが蓄積されていないことが多く、後の祭となってからのご相談も良くいただきます。

ホテル、簡易宿泊所など宿泊施設の企画・設計時によくある5つの失敗

市場を考慮しない企画

市場を考慮しない企画

京都などの観光地で一気に増えたと感じるのが「簡易宿泊所」です。そして多くの間取りが1Kです。

これはなぜかと言うと宿泊施設としての事業が上手くいかなくなった際に、マンションとして転用することでリスクヘッジができるからだそうです。

一見、「そのリスクヘッジは賢明」と見えるかもしれませんが、リスクを避ける考えそのものがリスクを取る結果となってしまっています。

なぜ、 1Kの宿泊施設がリスクなのでしょうか?

それは昨今、簡易宿泊所とホテルが観光地で増加している影響です。10-20㎡程度の広さのホテルに宿泊するターゲットへの供給数が需要数を上回っている為、稼働率がぐっと下がってしまっています。

また、簡易宿泊所への影響は稼働率だけではなく宿泊単価にまで及びます。シティホテルやビジネスホテルと比較した際に、立地的にもサービス的にも劣ることの多いほとんどの簡易宿泊所は宿泊料金を下げないと、なかなか集客しづらいのが現状です。

京都を事例にしましたが、そのエリアでの市場が今後どのようになっていくのかをしっかりと考えた上で、中長期的に儲かる宿泊施設を企画していきたいですね。

使いにくい設計

宿泊施設の企画・設計において大切なのは「デザイン性」だけではありません。「機能性」も非常に重要になります。

家具を設置する際もそうですし、清掃する際もそうです。「賃貸マンションを企画設計したことがあるから大丈夫」という方もいらっしゃいますが、賃貸マンションを企画するのとは訳が違います。

そもそも、賃貸マンション企画・設計のノウハウだけでいいのであれば、世の中にこれだけ”残念な宿泊施設”は存在しません。

例えば、設計一つで清掃の時間が1.5倍になったりします。その導線に〇〇を配置したら清掃に時間がかかる。そうなってくれば年間の人件費でかなりの大きい差が出てくるのではないでしょうか。

他にも細かなところで言えば、間仕切りの設置場所や収納扉が内開きがいいのかスライド式がいいのか等、多くの点でこれまでの運営経験が重要になってきます。ちょっとした工夫ひとつで収容人数が2人増やせたりしますので、年間収益で数百万円変わってくることだってあります。

夢見がちな収支計画

稼働率80%!!

宿泊単価¥50,000!!

そのような収支計画書は何度も見てきました(笑)もちろん、根拠が本当に確実なのであればそれで問題ないと思います。しかし多くが「これから初めて」「不動産会社に言われたから」「運営会社に言われたから」という答えを持って、その数値にされていることが多いことに驚きます。

夢見がちな収支計画を頼りにしていたが故に、かなりの多額の投資をしてしまい、私たちに相談されるときに「あ、、、やってしまった・・・」と気づかれる方もこれまでにいらっしゃいました。そのオーナー様たちは、運営することなく竣工と同時に売却されて薄利を得られていました。

しっかりと周辺施設の調査や、類似コンセプトの宿泊施設の単価をリサーチしてみましょう。恐らく、収支計画が変わるはずです。

無駄な設備投資

「そこに金をかけてしまうか?!」という施設も良く目にします。

キッチンを最新のものにしたり、トイレもめちゃくちゃ良い設備・・・。否定するわけではないです。ただ、民間規模の宿泊施設であれば次のタイトルにもある「出口」を見据えて投資すべきだと私たちは考えます。

価値ある宿泊施設にするために、自己満足の宿泊施設で終わらないように投資分配できるのがベストです。

家具家電につきましても同様です。コンセプトに最適な家具家電を選ぶのは当然のことですが、過剰なサービスは不要だと考えます。トースターって本当に必要?アイロンは必要?炊飯器は?と、一つ一つ疑問を持って設備を決定していきましょう。

出口戦略のない施設

沖縄でホテルプロデュースのご相談を良く受けますが本当に多い質問がこれです。

「プールつけたほうが良くないですか?」

はい、宿泊施設としてずっと所有するのであれば有りだと思います。ただ、いつかは売却するもの。と割り切っているのであればプールは無くてもいいです。むしろ、無い方がいいです。

理由は簡単で、売却時に売りにくいからです。

プールを作るのは簡単ですが、管理が非常に大変なんです。夏は虫が浮きますし、清掃だって時間がかかります。常駐スタッフがいればいいですが、民間宿泊施設の多くが点在型の宿泊施設です。そういった場合にはオススメしません。

他にも出口戦略を考えた際にジャグジーも同様ですね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

少しでもお客に立てれば、筆者も嬉しいです。

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